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『wizardryで物語る』 Appendix Story
彼らに纏わる話 041

迷宮で襲いかかる希望的観測。
よく勘違いされる事ですが、真実などその辺にいくらでも転がっているのです。
誰もが助かりたいからこそ、そんな中で都合のいいものばかりを選んでいく。
思い起こして下さい。
「待っていても仲間と合流出来るとは限らない」なんてネガティブな判断すら、「ならば正体の分からないこの扉を開けてしまおう」という甘い願望に手を伸ばす理由となり得るのです。

迷宮から出たら、それで夢は覚めるのでしょうか?
きっと彼らは今でもふと思うはずです。
まるで夢の続きを見ているようだ、と。
ゾフルに眼を向ければ、街も迷宮もそう離れてはいない事が分かるでしょう。
折角なので、いつか彼が口にした先祖の言葉をここに書き残しておきます。

「ある意味ではいい。敵に襲われるのは、敵と明確に違う証拠だ」
 ~中国女
「議論はいい。喧嘩ならもっといい」
 ~レ・ミゼラブル
「機械は恐ろしい。止まらないからな」
 ~エレファント・マン
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