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『wizardryで物語る』 Appendix Story
彼らに纏わる話 006

ついに二つ目の「町」に辿り着いた一行。
ですが注意を怠ってはいけません。
より地上から離れたその階層、その乾いた街並みを見て、もしも安堵の息を一つでも吐けば、その者はあっという間に迷宮の住人になり果ててしまうでしょう。
街角の暗部からは、誰かと誰かが話す声が聞こえてきます。

「迷宮ではよく聞く話だ。死んだはずの奴がいる、ってな」
「不死族の仕業か? まさか霊魂が化けて出るとでも?」
「いいや、本人さ。最初は違和感を覚えるらしい。だが徐々に馴染んでいく、と」
「馴染むって、どっちが? つまり、いなくなってた奴の緊張でも解けていくのか、それとも他の連中が慣れていくのか?」
「さあ? 俺が聞いたのはただ、馴染む、と」
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