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『wizardryで物語る』 Appendix Story
彼らに纏わる話 008

無限に続くかのような回廊を眺めて、サイードが呟きました。
「まるで永遠に歩き続けろと言われているようだ」
無限に続くかのような扉の群れを睨み付け、アイリーンが呟きました。
「まるでお前らはこれを開けるためにいるんだろ、と断言されているみたいだな。不愉快だ」
無限に続くかのような連続した曲がり角を見つめて、サリアンナが呟きました。
「まるでこの角を曲がり、この角を記録する事が君達の役目だと諭されているみたい……。そうするしかないんだけれど」

迷宮は悪意に満ちていて、冒険者を嘲笑うかのように狡猾でした。
しかし彼らはそれに挑戦するために存在しているのです。
もしも何かを無価値だと思えば、その瞬間に自分達も巨大な無意味に飲み込まれてしまうでしょう。
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